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波乱に満ちた朝鮮物語 ( 2005/10/01 ) 三島 昭 著
[ 目次 ]
■ まえがき
■ 第1部 大日本帝国時代の朝鮮
■ 第2部 光の港、木浦
■ 第3部 運命の平壌市、両班(ヤンバンサラミ)
■ 第4部 大日本帝国の崩壊
■ 第5部 敗戦の惨状、勝利者ソ連兵士の暴行とその家族の人間性
■ 第6部 赤い彷徨、必死の38度線突破、自由圏に到達
■ 第7部 あれからの偽らざる木浦市の現状
■ あとがき
■ 著者
■ まえがき
■ 第1部 大日本帝国時代の朝鮮
■ 第2部 光の港、木浦
■ 第3部 運命の平壌市、両班(ヤンバンサラミ)
■ 第4部 大日本帝国の崩壊
■ 第5部 敗戦の惨状、勝利者ソ連兵士の暴行とその家族の人間性
■ 第6部 赤い彷徨、必死の38度線突破、自由圏に到達
■ 第7部 あれからの偽らざる木浦市の現状
■ あとがき
■ 著者

木浦(モッポ)旧中学校正門
まえがき
朝鮮の日本時代は36年。強制併合は明治45年。それから起算して100年になる。
それが混乱のうちに消滅。それにつれ在鮮日本人の苦難の引き揚げも、今では歴史の一部と化している。
あの時代に一般庶民が味わった悲喜こもごもを記載した。
今後の100年はどんな世界になっているだろうか。
南北朝鮮全土の平和と友好を願うのみである。
著者は1927年、当時の朝鮮、京城府(ソウル)で出生。敗戦後の1946年まで朝鮮で生活し、苦難の末引き揚げたが、何と言ってもそこで生活した者しか知りえない喜怒哀楽を、幸か不幸か体験した。ことに文中で登場する朝鮮の親友、何事もなければ親戚同様の親交が継続され、もちろんお互いの結婚式招待など当然のことであっただろう。私は日本人、彼は朝鮮人。私と親交があったため、彼はとんでもない災難に会ったような気がしてならない。気をつけないと、国際関係は夢想だにしない展開が生じる可能性がある。ましてや戦乱に巻き込まれると、何もかにもが破局になるのだ。願わくば私たち目の黒いうち、普通でもよい、平和の暮らしを切に祈る次第である。

日本時代の朝鮮